Archleaf

風吹き渡るデッキの家

(続き)

ダイニングからつながるデッキは南へ、さらに南西へと伸びて行きます。
デッキ部の柱や梁は大工さんにお願いしましたが、ウエスタンレッドシダーの2×6材はF氏自らの手によるものです。
20畳のリビングダイニングから僅かな段差で21畳のデッキつながって、のびのびと気持ちの良いプランです。
F氏は現在このデッキ前の庭造りに没頭しておられます。竣工して3年目、まだまだ彼の家造りは続いています。
工事に携わった職人さん達も時々どこまで出来たか覗きに行くそうです。
バルコニー見上げ
柱梁などの構造材は檜、床や腰壁はウエスタンレッドシダーです。
下に吊ったランプは船舶照明F氏がネットで見つけて買い付けました。
薪ストーブのあるリビングを南のダイニング側から北を向いています。
床は無垢のカバ材のフローリング、壁はYNプラスター金ごて荒仕上げです。
正面北側のテラス窓のロールスクリーンも障子のような散乱光で美しいものです。
ロールスクリーンボックスは間接照明ボックスと兼用しています。(F氏の奥さんのアイデアです)
間接照明で浮かび上がった天井は構造用合板を垂木に直張りです。量があれば安くてきれいなものが使えます。
リビングに面して東側に6畳の和室が有ります。
リビングとは1間半の3本引きの障子を全部引き込んで一体的に使えます。
琉球畳です。目積畳では有りません。本物ですかなりザックリしています。
天井は米松の梁と構造用合板の素地です安くてとても美しいものです。
梁の隙間を利用して蛍光灯を入れ小さな障子で蓋をして造り付照明としました。
1階 洗面所
端から端までの大きな人工大理石の洗面カウンターと化粧鏡
化粧鏡の上下は間接照明でちょっと非日常の気分です。(これもF氏の奥さんのアイデア)
薪ストーブと階段
大屋根下の程よい高さのリビングの吹抜を上る階段です。タモ集成材で作り6段目までは箱階段になっています。薪ストーブはカナダから直輸入しました。炉台はオーストラリアレンガです。
階段下からの吹抜の見上げ
柔らかな光に誘われてリズミカルに階段を登っていきます。 天井には正逆運転可能なシーリングファンと二つのトップライトがあります。2階の各個室に繋がる廊下が簡素な手摺を介して吹抜に面しています。
2階 廊下
奥は主寝室、右は子供室です。子供室の扉は引き違い戸です。適度なプライバシーとフレキシビリティーが両立します。戸をはずしてしまえばリビング吹抜と一体となった光と風の吹き抜ける心地よいゆとりの空間となります。照明はF氏所蔵のアンティックです。上部の回転窓の中は子供室のロフトになっています。このガラス窓越に吹抜の天井と子供室の天井は一体となって見えます。そこに、この家族を優しく包む大屋根を感じることが出来ます。
2階 主寝室
壁は最近では珍しい布クロス貼りです。天井は構造用合板、梁と束は米松、床はコルクタイルです。2階の天井は全て吹抜と一つながりの勾配天井で大屋根をイメージさせます。
棟上のときの焼肉パーティーの記念写真です。
施主のFさん、その家族、友人、大工さん、設備屋さん、電気屋さん、基礎屋さん、足場屋さん、タイル屋さん、屋根屋さん、そして私と、Fさんの愛犬のリンです。ちなみに前から1列目中央がF氏、その左でリンとじゃれ合っているのが私、反対の右側の眉毛の濃い白いTシャツの人が棟梁の萩原さんです。オープンシステムはシンドイけれど、楽しい。これが、私の実感です。